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高橋貴志医師（たかはし・たかし）
徳島大学医学部卒業。東京医科歯科大学皮膚科、土浦協同病院皮膚科で、皮膚がんややけどによる皮膚移植手術などを担当。2004年より渋谷高橋医院へ。

——病院で美容ケアを希望する人が増えています。原因はどんなところにあるのでしょうか？
高橋貴志先生：当院は皮膚科と形成外科が中心で、ピアスの穴あけやカラーコンタクトも対応していますが、最近、美容治療を希望される方が本当に多いですね。シミや小じわの除去、レーザー脱毛など、20代の若い女性から、60代のおばあちゃんまで、年齢層は幅広いです。
——若い人たちも医療美容で目立つとか。
高橋貴志先生：多いのは日焼けサロンでの後遺症ですね。紫外線の浴びすぎに原因があります。紫外線によるダメージは、どんどん肌の内部に蓄積されます。若いうちから日焼け予防をしっかりしておかないと大変なことになります。 ——患者さんには、どんなアドバイスを行っていますか？
高橋貴志先生：日焼け対策は基本で、むしろ大切なのは、正しい洗顔やスキンケアです。洗顔は、肌に優しいものを使い、化粧水は不要なものが含まれていない有効成分が高いものを使用すること。間違ったスキンケアを長期間続ければ続けるほど肌力が弱まります。

——現在の最先端技術でどこまでの美容治療が可能ですか？
高橋貴志先生：シミやソバカスなどの色素沈着は、 「トレチノイン」という塗り薬で緩和することができます。処方や塗り方など使用方法が難しいため、それなりのノウハウを持っている病院でないと効果は見込めないと思います。また、完璧に除去したい場合は、各種レーザーやP-NAINとよばれる光美顔機によるケア、AntiLax（アンチラックス）とよばれるいわゆるRF（ラジオ波）を用いた機械、ヒアルロン酸やプラセンタを注射することで、シワや目の下のクマも消すことができます。
——逆に、現在の治療で難しいものなどありますか？
高橋貴志先生：現在の医学や形成技術で、不可能な美容ケアはほとんどないと思います。ただし治療しても放置するとまた元に戻りますので、日々のケアで若さを維持して行くことが大切です。
——シミやソバカスがまた出来たり、取った小じわが再生したりということですか？
高橋貴志先生：シミやソバカスは、レーザーで除去してしまえばきれいにとれます。ただ、紫外線対策をしないと、新しいものがどんどんできます。本当に難しいのはシワ取りです。一時的に治療できても、シワが深ければ深いほど、元に戻る可能性は高くなります。手の平のシワと同じように、何年もかけてクセ付けされます。
——では、シワ取りに関しては早い段階での治療が必要ということですか？
高橋貴志先生：もちろん、対処が早ければ早いほどいいに越したことはありません。小じわもそうですが、シミやソバカスも薄い段階で早期治療することで、塗り薬で緩和されるわけです。
——今の技術から考えると、ゆくゆくは「50代でも20代に見える」といったことも・・・。
高橋貴志先生：現代の美容技術ならばあり得ると思います！　さらに、進歩を重ねれば、もっともっと見た目年齢を若くすることができると思います。私は、そういった最先端技術を安全かつリーズナブルに提供していきたいです。患者さんの幸せな顔をみると、僕もこの仕事をやっていてよかったと幸せな気持ちになるんです。